‘粉’にかけるこだわり
コフレドールは、 行きついたのはファンデーションの土台となり、 ここでは
ブランドのアイデンティティともいえる
ファンデーションの価値を見つめ直しました。
品質の差を決定づける‘粉’そのもの。
‘粉’技術を軸に、ちょっぴりマニアックで、
そしてとっておきの‘粉’知識をご紹介いたします。
現代ファンデの
1980年代の “根本的な粉の性質を 超える粉ごしらえ” にあった
1980年代というのは、様々な業界で技術の進歩や新素材が出てきた時代でした。化粧品業界もその頃は基本機能が充実し、より高い機能性を目指していた時代でした。パウダー剤型では80年代初めに出てきた“シリコーン”による粉体の表面処理が先駆けの粉技術と考えます。これに次いで乳化剤型も80年代後半に本格的な機能性の追求が始まります。この時代に“粉の性質”がガラッと変わり、現代ファンデの粉技術の基礎となっていきます。
そもそも“粉の性質”とは“粉は水になじみやすい”という根本的な性質のことです。水分の影響を受けやすい粉は、水に濡れると色が変わったりドロドロになったりします。ファンデーションで言えば、色ぐすみやくずれている状態ですが、2020年の今、多くのファンデーションは基本的に汗や水に強く、メイクくずれ防止効果を備えており、顕著に色がくすんだり、くずれる商品は無いと言っても過言ではありません。でもそれは、80年代のこの“根本的な粉の性質を超える粉ごしらえ”という技術革新の大きな一歩があったからなのです。
粉の性質を覆す
汗をかいてもくずれにくい パウダーファンデに進化
粉体が主体のパウダー剤型は、汗・水になじんでくずれやすいという粉本来の性質が最も現れやすい剤型です。しかし1980年代初頭、撥水性の高いシリコーン素材の登場で粉体の表面をコーティングする粉ごしらえ ができたことにより、水になじみやすい粉の性質を変えた『水をはじく粉』が誕生します。以前の粉に比べ、汗・水への強さや使用感が格段に向上し、それまでの粉の常識を覆し、パウダーファンデーションの品質は飛躍的に向上しました。この新たな粉ごしらえによる『水をはじく』という性質を利用した、汗をかいてもくずれにくく水使用も可能な2WAYタイプを皮切りに、その後も肌へのなじみやすさなど様々な粉ごしらえへと発展していきます。そしてこれらの粉ごしらえは、今のコフレドールのパウダーファンデーション品質に繋がっています。
表面処理(粉ごしらえ)をしていないため、粉が水に濡れ、色が変わっている様子。
シリコーンで粉をコーティングする粉ごしらえにより、水をはじいている様子。
粉を
汗・水にも負けない 化粧もちのよさが 格段に向上!
まず「乳化」とは、本来は混ざり合わないはずの「水」と「油」がうまく混ざり合っている状態のことを言い、これに「粉」が加わったものが乳化ファンデーションです。乳化剤型には大きくO/W処方(オイルインウォーター・水の中に油)とW/O処方(ウォーターインオイル・油の中に水)があります(左下図)。1980年代中頃ぐらいまでは、O/W処方が主流でした。水の中に油がいる状態なのでみずみずしい使い心地ですが、水の中に粉がいるので粉が汗・水と混ざりやすく、くずれやすいという課題もありました。
そんな中、1980年代後半に入りW/O処方がより強化され乳化剤型にも大きな転換点が訪れます。W/O処方では、油の中に水がいる状態ですが、この時期にさらさらとした感触の新たな油が登場し乳化技術の進化とあいまって、ベタつきにくい心地よい滑らかな品質へと大きく進化しました。また粉が油の中にいるので粉が水に触れず、汗・水に強く化粧持ちが格段に向上しました。これこそが、粉を『水に触れさせない』粉ごしらえです。このW/O処方の強化とそれによる化粧持ちの格段の向上が、この当時の乳化剤型における大きな転換点となり、今のコフレドールの乳化ファンデーション品質へと繋がっています。
『水をはじく粉』
誕生によって飛躍的に 進化した粉職人たち
1980年代に起こった粉技術の革新を経て、進化したのは剤型だけではありません。粉職人たちの意識にも変化が起こり、世の中にない新たなファンデーションを生み出そうというモチベーションと機運が高まりました。1980年代以降の粉職人たちによる活気にみちた開発の時代、新たな粉体や表面処理技術などの粉ごしらえが続々と登場し、多種多様な剤型のファンデーションが誕生しました。『水をはじく粉』と『水に触れない粉』、この2つのエポックメイキングな粉ごしらえをきっかけに、“粉ごしらえ”と“粉職人”共にドラスティックな進化を遂げていきます。生み出されたさまざまな剤型のファンデーションは、選ぶのも楽しくなるような今のコフレドールのアイテムに繋がっています。